一般的な紹介

廃水は、管理、処理、排出を正しく行わないと、周りの自然システムとコミュニティーにとって重大な汚染やコンタミの原因となることがります。 どの工場からも、何かしらの廃水が発生します。

  • 生活用水:トイレ、シャワー、台所、掃除など。
  • 工業用水:生産、潤滑、冷却、メンテナンス、製造機械の清掃など。

アセスメントの質問に回答する前に、まず貴社工場の、廃水処理と排水の取り組み方法について定義してください。 下記の水使用および処理方法を定義することで、貴社工場の、どの廃水に関する質問に回答提出が必要かを判断します。

  • 工業廃水ですか?生活排水ですか?
  • 施設外処理、施設内処理、施設内外両方での処理、あるいはゼロ排水ですか?

下記がHigg廃水セクションの要件です。

  • 産業活動や生活活動から発生した廃水量を追跡する。
  • 直近の水質テストで、廃水の水質のパラメーターのうち、ZDHC 廃水ガイドラインのような、認可や産業基準を満たしていないことが分かったものを全て報告する。
    • ハードグッズ工場用の新ガイダンス:ZDHC廃水ガイドラインは、ハードグッズ工場に直接適用されませんが、必要に応じてそれを参照するか、同等の業界ベストプラクティスを採用することが奨励されます。
  • (該当する場合は)施設外廃水処理施設の名称と水質テストの結果を報告する。
  • 通常の処理が基準を満たしていない場合の、バックアップ方法を説明する。
  • (該当する場合は)確実に正しくスラッジ処理を行う。
  • (該当する場合は)貴社工場が、工程用水廃水を、工程用水として再利用しているかどうかを報告する。

廃水序文

このセクションでは、貴社工場から排出される水で、貴社工場内で再利用を目的としない水について言及します。 廃水は、適切に取り扱い、保管、輸送、処理、廃棄を行わないと、環境汚染の重大な原因となりえます。

貴社工場がオペレーションのいかなる側面でも水を使用する場合、何らかの産業廃水や排水が発生します。 これには、貴社工場現場のフットプリント内の製造や商業活動が含まれます。すなわち、生産加工、潤滑、冷却、メンテナンス、洗浄および生活用水(寮、バスルーム、シャワー、台所など)です。 これらが工場内に存在する場合、工場は何らかの廃水を発生させていて、廃液排出と関係があります。

廃水の排出には下記のように様々な形態があります。

  • 産業、農業、商業工程の様々な段階で発生する工程(あるいは「トレード」)廃液
  • 冷却廃水か他の非接触廃水(例、冷凍機のフラッシング)
  • ブローダウン(例、コンプレッサーやボイラーから)
  • 衛生廃水や生活排水(例、トイレ、シンクなど)

その他の廃水には下記のようなものがあります。

  • 屋根、堅い土表、駐車場からの、雨水流出(または表流水の流出と呼ばれる場合もあります)
  • 消火用水(消火訓練からの流出水)

よくある質問には、「工業廃水か生活排水か、どのように分類すればよいのでしょうか。」という質問が寄せられます。 以下は、判断に役立つ図と、それでも明確でない場合に関する注意事項です。

最も適切で効率的な廃水管理方法(例、施設内処理、再使用のための施設外処理)を決定するには、下記のような様々な要素が関係します。

  • 工場の立地
  • 外部のインフラが利用可能かどうか
  • 発生する廃水量
  • 廃水の組成
  • 施設内(あるいは施設外) での処理済み廃水の再利用
  • コスト
  • 地元地域の規制要件

処理される廃水の量と質により、廃水流域の処理や廃棄方法が変わります。 例えば、下記の条件が廃水によってかなりの違いがあります。

  • 廃水量と速度
  • 総浮遊物質(TSS)の内容
  • 生物化学的酸素要求量(BOD)
  • 化学的酸素要求量(COD)
  • 毒性の可能性(例、化学物質、薬品や抗生物質由来)
  • 重金属(例、アンチモン、ヒ素、カドミウム、クロム、コバルト、銅、シアン化物、鉛、水銀、ニッケル、亜鉛など)
  • pH (酸性、アルカリ性)
  • 温度
  • 界面活性剤
  • 窒素およびリン成分
  • オイル、グリーズなど

ハードグッズ工場への新規ガイダンス:

ハードグッズ工場には、前述のグループに当てはまる特定の汚染物質が複数存在している可能性があります。

以下がその例です: 

  • 有機溶剤(BOD、COD、または特定の廃水パラメータで測定)
  • 脱脂剤(BOD、COD、または特定の廃水パラメーターで測定)
  • 金属加工工程からの重金属(重金属、pH、温度)

施設内廃水処理とは、工場だけで使用、管理する廃水処理施設です。 施設内処理施設で処理した廃水は、関連制限を満たし、直接環境に排出されます。あるいは(部分的施設内処理施設として知られる)施設外の第三者処理施設へと排出されます。

 

施設外廃水処理施設とは、2社以上の汚染物質を排出している企業へ廃水処理サービスを提供し、廃水を回収する第三者企業や組織で、ここから環境へ直接排出した廃水は関連する制限を満たす必要があります。 施設外処理施設は、公共の廃水処理施設であったり、地域廃水処理施設である場合があります。(例、工業団地、工業地帯など)

 

ゼロリキッドディスチャージ(ZLD)は、水が液体の形で工場から出ないように設計された処理プロセスです。  施設内ZLD処理システムを備えた工場では、ほとんどすべての廃水が処理され、回収されます。そのため、工場から排出される水は蒸発による、または処理施設操業によるスラッジ中の水分としてのみ存在します。  (出典:https://www.roadmaptozero.com/output – ZDHC 廃水ガイドラインの定義項目を参照してください)。  液体の排出がある場合、その工場はZLD処理とはみなされません。 

 

産業基準への言及

我々のパートナー組織である、「有害化学物質排出ゼロ(ZDHC)」グループは、繊維・アパレル業界が廃水管理のガイダンスとして使用する「廃水ガイダンス」を開発しました。このガイダンスは有害化学物質排出ゼロというゴールに向けて業界を支援します。  Higg FEM3.0では、産業基準について言及しますが、ZDHC廃水ガイドラインはその基準の一つです。

ハードグッズ工場用の新ガイダンス:ZDHC廃水ガイドラインは、ハードグッズ工場に直接適用されませんが、必要に応じてそれを参照するか、同等の業界ベストプラクティスを採用することが奨励されます。

適用性に関する質問

貴社工場では、産業廃水が発生していますか?
上記の冒頭部の産業廃水の定義を確認してください。

貴社工場では、ゼロ排水を行っていますか?
上記冒頭部のZLD定義を確認してください。

産業廃水と生活排水は一緒に処理していますか? 
上記冒頭部の産業廃水および生活排水の定義を確認してください。

貴社の産業廃水/生活排水/複合廃水はどこで処理されますか?
上記の冒頭部に記載がある、施設内外廃水処理の定義を確認してください。

廃水 – レベル1

質問

廃水ーレベル 2

質問

廃水 – レベル 3

質問